2023/01/25

【発言録 要約】立憲民主党(おおつき 紅葉)VS 自民党(岸田 文雄)2023/1/25





2023年1月25日に開催された衆議院本会議の代表質問にて、立憲民主党のおおつき 紅葉議員と自由民主党の岸田 文雄 内閣総理大臣の議論を要約してお届けします。






議論サマリー
おおつき 紅葉(立憲民主党)
政府の少子化対策について。立憲民主党が強く求めてきた「児童手当ての高校卒業までの拡大」提案を、なぜ今まで無視してきたのか?子ども政策の財源に「社会保険料を当てるのでは?」との声もあるが、消費税の増税は検討も実施もしないということでよいか?
岸田 文雄(自由民主党)
そのご提案は議員立法なので、まずは国会で議論してほしい。子ども子育て政策は、担当大臣のもとで必要な内容を具体化し、それに応じて社会全体でどう安定的に支えるか?財源もそこで整理していくが、消費税には当面触れるつもりはない
おおつき 紅葉(立憲民主党)
「防衛予算倍増」は年末に短期間で決めたのに、最重要政策である「子ども予算倍増」の方は中身も財源も白紙。国会閉会の6月に財源を示すと言うが、のんびりし過ぎではないか。政策のメニューと財源をこの国会で示すべきでは?
岸田 文雄(自由民主党)
子ども子育て政策は先送りできない課題。出産育児一時金の大幅増加、伴走型相談支援の強化を先行させつつ、4月に新設する「子ども家庭庁」のもとで抜本強化に取り組む。6月の骨太方針までに予算倍増に向けた大枠を提示する
おおつき 紅葉(立憲民主党)
厚労省の調査では、日本の子どもの7人に1人が貧困。わが党の政策である、児童扶養手当の子ども1人あたり月1万円の加算所得制限の撤廃、児童館などの居場所作り人員体制の整備が不可欠と考えるが、どうか?
岸田 文雄(自由民主党)
ご提案のような拡充は「家庭生活の安定と自立促進」という制度の目的を踏まえる必要がある。児童館などの居場所づくりについては4月発足の「子ども家庭庁」にて指針を策定し、子どもが安心して過ごせる場の整備を進める
おおつき 紅葉(立憲民主党)
昨年末、国民や国会への説明なく、唐突かつ一方的に決まった防衛増税は認められない。総理は財源について「将来世代に先送りすることなく、今を生きる我々が責任をもって対応する」と述べたが、これは『増税』を意味するのか?日本は軍事大国を目指すのか?
岸田 文雄(自由民主党)
最大限、徹底した行財政改革を行ってもなお足りない部分について、将来世代への責任の「考え方」を述べたもの。5年間かけて強化する防衛力はその後も維持・強化の必要があるが、専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国にはならないと信じる
おおつき 紅葉(立憲民主党)
総理は昨年10月、党の行動指針を改定して都道府県連に旧統一教会との関係遮断の徹底を求めた。しかし共同通信の調査によると、細田議長のお膝元である島根県を含む、12の県連が「関係遮断の意思は確認しない」方針とのこと。総理からは確認するよう指示していないのか?
岸田 文雄(自由民主党)
今後一切関係を持たない方針を踏まえ、全ての国会議員・全国の都道府県連に通知した。統一地方選挙の公認・推薦にあたり、この方針を順守して適切に対応するよう意思疎通を図っている。いずれにしても、未来に向けて関係を断つべく適切に対応していく
おおつき 紅葉(立憲民主党)
多様性を尊重する法整備について、G7各国を見ても日本のみ遅れている。自民党はなぜ、LGBT差別解消法・同性婚・選択的夫婦別姓を認めないのか?最高裁も2度に渡って国会での議論を求めている
岸田 文雄(自由民主党)
性的志向や性自認を理由に不当な差別があってはならない。その上で、「差別解消法」は議論があるため、まずはその動きを注視。「同性婚」はわが国の家族のあり方の根幹に関わるため、慎重に考えていく。「選択的夫婦別姓」も様々議論があり、国民の理解が必要
おおつき 紅葉(立憲民主党)
光熱費の高騰について。10年に1度の寒波が襲来する中で物価高が止まらず、暖房をつけることもためらってしまう状況。一般家庭で月10万円を超える請求書がSNSにアップされたりもしている。こうした家庭へのさらなる補助などを実施する考えはないか?
岸田 文雄(自由民主党)
SNSやテレビ等で不安の声があることは承知している。わが国は欧州諸国より緩やかな上昇に抑えられているが、政府としても過去前例のない思い切った支援を行っている。今回の対策では、電気代の値下げを1月に前倒し実施し、使用料に応じた支援を行う
おおつき 紅葉(立憲民主党)
福島第一原発、ALPS処理水の海洋放出について。漁業関係者は諸外国からの風評被害を気にしている。処理水の放出は漁業関係者の理解を得ているのか?得るためにどのような努力をしていくのか?
岸田 文雄(自由民主党)
廃炉を進め、福島復興を実現するのに処理水の処分は必須。政府は漁業者との対話や風評対策、メディアでの情報発信に取り組んできた。持続可能な漁業継続実現に向けた基金等の措置には全漁連会長から「漁業者との信頼関係構築に向けた姿勢」と評価いただいた。IAEA(国際原子力機関)のレビューを受けつつ、今後も国内外に丁寧に説明していく
おおつき 紅葉(立憲民主党)
マイナポイント予算は2兆円以上と巨額だが、効果に見合っているのか?また、「マイナ保険証」受け付け義務化の4月に向け、必要なシステムを導入できない病院・診療所は全国で3割弱に上る。猶予期間延長のほか、どのような支援を行うのか?
岸田 文雄(自由民主党)
2,500万人以上が申請し、キャッシュレス決済の拡大や消費喚起に貢献するなど相当の効果があった。「マイナ保険証」も、やむを得ない事情がある場合、導入義務の経過措置を設けるとともに、導入支援のための財政措置の期限も延長した
おおつき 紅葉(立憲民主党)
日本の経済成長には外国人労働者との共生が必要であり、そのためには日本人と同等の権利を保障する制度が必要。外国人技能実習制度など、受け入れ制度を抜本的に見直し、多文化共生社会の実現に向けた基本法が必要と考えるが、どうか?
岸田 文雄(自由民主党)
多様性に富んだ活力ある社会を創るため、外国人との共生社会の実現は重要。昨年6月に決めたロードマップに基づき、取り組みを着実に進めていく。なお、技能実習制度・特定技能制度のあり方を抜本的に見直すため、有識者会議で様々な視点や立場から議論してもらっている
映像ソース
衆議院本会議 代表質問(2023年1月25日)
登壇者の紹介