2021年3月22日に開催された参議院の財政金融委員会質疑にて、NHK党の浜田 聡議員と自由民主党の麻生 太郎 財務大臣の議論を要約してお届けします。
議論サマリー
浜田 聡(NHK党)
いま確定申告のシーズンだが、確定申告対象外の給与所得者は多く、その方々は自分が納税している感覚が薄い。日本はまだ、税金について学ぶ教育機会が不十分。納税者としての意識を高めることは政治参加意欲の点で重要と考えるが、麻生大臣のお考えは?
麻生 太郎(自由民主党)
浜田 聡(NHK党)
重要性について共有でき、うれしく思う。租税の原則には「公平・中立・簡素」の3つがあるが、事務方は「公平」重視との回答があった。しかし私は、税制の仕組みを出来るだけ分かりやすくする「簡素」を重視すべきと考える。大臣はどう考えるか?
麻生 太郎(自由民主党)
重点の置き方についての話かと思うが、それぞれの負担能力に応じて分かち合うという意味なら「公平」。生活保護者も含めてとにかく一律10%取るとするなら「簡素」など、どれが一番かと言うと難しい。一つだけを重視すると他が立たない
浜田 聡(NHK党)
難しい問題だが、「簡素性を犠牲にしても公平性が重要」では たまったものでなく、今後も一般国民の立場で簡素性の重要性を訴えていく。次に、国の税制を決める税制調査会の議事録が非公開になっている件、これは国民に公開できないものか?
麻生 太郎(自由民主党)
議事録を作成しろとかするなとか、公開しろするなを政府として指示することは致しかねる。そういう共産主義やら統制経済はやらない。御党なら御党、自民党は自民党で判断してやればいい
浜田 聡(NHK党)
自民党の方針は尊重するが、与党だからこそ、国の税制が実質的に決まるこの会の議事録は公開してほしい。有権者の投票行動の基準としても非常に大事。次に、「新聞勧誘」に関する消費生活センターへの相談件数と概要を教えてほしい
坂田 進(政府参考人)
直近では減少傾向だが、2020年度は 3/18までで4,700件弱。「新聞の勧誘がしつこく、断っても訪問されるので何とかしてほしい」、「独り暮らしで認知症のある祖母が新聞購読契約をしていた。解約したいと伝えたが断られた」などの相談がある
浜田 聡(NHK党)
NHKによる訪問営業と共通した問題で、弱者いじめがあると考える。新聞営業で大きな問題が起こっている中、こんな新聞に対して軽減税率で保護する必要があるのか?大臣のご意見を伺う
麻生 太郎(自由民主党)
OECD35か国のうち、30か国は新聞の軽減税率を適用している。全国幅広い層に日々読まれているという意味で、(日常生活に欠かせない消費財の一つとして)対象となるので適用した。適用を外すことは今は考えていない
浜田 聡(NHK党)
・・麻生大臣の本音はどうなのか?大臣の過去の発言に、「金を払って読んでいる人の気が知れない」などの業界に厳しい発言もあり、私も大いに賛同する。新聞への軽減税率を推し進めた与党には、業界による弱者いじめを認識し、継続可否について考えてほしい
映像ソース
参議院の財政金融委員会質疑(2021年3月22日)登壇者の紹介