2023/01/06

【発言録 要約】日本共産党(宮本 徹)VS 自民党(岸田 文雄)2022/12/6





2022年12月6日に開催された衆議院本会議の代表質問にて、日本共産党の宮本 徹議員と自由民主党の岸田 文雄内閣総理大臣の国会答弁(旧統一教会の被害者救済法案)を要約してお届けします。




議論サマリー
宮本 徹(日本共産党)
統一協会は数十年にわたり、違法な霊感商法や高額献金で国民の財産を収奪、被害を広げてきた。統一協会と政治の癒着の中で解散命令請求も行わず、被害を防ぐ有効な手立てを取ってこなかった政府の責任も重大では?
岸田 文雄(自由民主党)
旧統一教会による霊感商法や多額献金による被害者の方々が存在することを深刻に受け止めている。事実把握、実態解明、相談体制の強化等による被害者の救済、今後同様の被害を生じさせないための法制度の見直しを国として責任を持って進める
宮本 徹(日本共産党)
本法案(被害者救済)はこれまでの被害を直接救済するものではない。最大の弱点として、統一協会の被害実態に即した規制となっていない(取消しには信者が困惑した事実が必要)
岸田 文雄(自由民主党)
寄附当時は自分が困惑しているか判断できない状態でも、脱会した後に取消権を行使することが可能。取消権の対象と明確に言えない場合でも、民法上の損害賠償請求により被害救済に対応できる
宮本 徹(日本共産党)
信者は、困り戸惑うことなく違法に植え付けられた教義への確信、使命感から進んで寄附を行っているように見える。統一協会の献金被害の多くが取消しの対象から外れるのでは?
岸田 文雄(自由民主党)
勧誘者の持参した資料や当時の記録、本人や周囲の供述等により総合的に認められる場合、取消権や禁止行為の対象となる
宮本 徹(日本共産党)
統一協会は「入信時に寄附は求めていない、寄附勧誘の際は困惑していない、必要不可欠とは告げていない」などと反論するだろう。条文は明確でなければならない。今修正して条文化すべきでは?
岸田 文雄(自由民主党)
可能な限り要件が明確になるよう条文化を進めてきた。法律の解釈を全て条文化することは困難だが、法案が成立した際には法律の周知を図り、適切な活用を促進していく
宮本 徹(日本共産党)
子や配偶者など被害者家族の救済について。扶養義務の範囲ではあまりに狭く、取り戻せるケースは極めて限定的。新法が成立した場合、速やかな検証と法の見直しが必要ではないか?
岸田 文雄(自由民主党)
今回の新法では、制度を活用しやすくする。債権者代位権の適切な行使や損害賠償請求などを通じて被害回復を図れるよう、相談体制の整備や訴訟費用の支援なども進めていく
宮本 徹(日本共産党)
解散命令請求について。質問権を行使しても、統一協会が違法行為を裏づける新たな事実を答えないことも想定される。法令違反の組織性、悪質性は明らか。速やかに解散命令請求に踏み切るべきでは?
岸田 文雄(自由民主党)
まずは報告徴収・質問権を行使するとともに、弁護士の団体等から情報を得る。旧統一教会の業務等に関して具体的な証拠・資料を伴う客観的な事実を明らかにし、法律に則って必要な対応を行う
映像ソース
衆議院本会議の代表質問(2022年12月6日)
登壇者の紹介