2022年10月7日に開催された参議院本会議の代表質問にて、公明党の山口 那津男議員と自由民主党の岸田 文雄 内閣総理大臣の国会答弁を要約してお届けします。
議論サマリー
山口 那津男(公明党)
食料品の値上げが相次ぎ、電気・ガス料金は今後も更なる高騰が見込まれる。電力料金負担の増加を直接的に緩和する前例のない対策の実行は高く評価する。ガス料金についても支援策を検討していただきたい
山口 那津男(公明党)
全企業の9割以上を占める中小企業の成長こそ、日本経済再生の鍵。これまでの対策効果を検証し、きめ細かい実効性ある施策を実行すべきでは?
岸田 文雄(自由民主党)
原材料等の高騰に伴う負担が下請事業者のみにしわ寄せされることはあってはならない。転嫁の状況を把握するため、中小企業15万社へのフォローアップ調査も実施しており、この結果を活用して効果検証を進めつつ、更なる価格転嫁対策を実行する
山口 那津男(公明党)
理工系分野においても女性の活躍が望まれるが、大学で理工系に入学する女子学生は僅か7%。女性デジタル人材育成プランへの強力な取組み、理系女子の活躍推進について総理の考えは?
岸田 文雄(自由民主党)
女性デジタル人材の育成は、女性の経済的自立を実現する観点から重要。地域女性活躍推進交付金を拡充し、女性のデジタルスキル向上と就労支援を進める
山口 那津男(公明党)
新たな感染症危機に備えるため、今国会に感染症法改正案が提出されると伺っている。検査能力の強化、病床・医療人材の確保を踏まえた法改正が必要と考えるが?
岸田 文雄(自由民主党)
この法案には、自治体の責務規定の創設、感染症の発生・蔓延時に備えた病床、人材、検査能力の確保等に関する都道府県と医療機関の協定の締結、その履行確保措置等を盛り込んだ。これにより、機動的かつ効果的な緊急事態対応が可能になる
山口 那津男(公明党)
近年フリーランスとして働く方が増加し、462万人に上る。一方、発注者からの報酬支払遅延、一方的な仕事内容の変更といったトラブルも増えている。安心して働ける環境の整備に向けて、実効性のある対策を早期に講じるべきでは?
岸田 文雄(自由民主党)
新しい働き方に対応するため、個人がフリーランスとして安定的に働ける環境をつくることは重要。相談体制の充実を図るとともに、フリーランスの方が報酬の支払遅延などでトラブルに直面しないよう、取引適正化のための法案を今国会に提出する
山口 那津男(公明党)
ウクライナ侵略で周辺国へ逃れた難民は1,100万人を超えた。戦争終結の兆しは見えず、人々の避難生活は長期化している。G7議長国として、ウクライナ人道支援に対するリーダーシップを最大限発揮するべきでは?
岸田 文雄(自由民主党)
日本はこれまで、約11億ドルの人道、財政、食料関連の支援を表明し、越冬支援も行っている。キーウの在ウクライナ日本大使館も再開したため、同館を通じて一層緊密に連携していく。ウクライナの確固たる自由を守り抜く行動を、引き続き積極的に後押しする
山口 那津男(公明党)
日本は2023年、安全保障理事会の非常任理事国になる。議論に当事者として関与できるこの機会を捉え、主導的役割を果たすべき。安保理改革を含む、国連全体の機能強化について総理の決意は?
岸田 文雄(自由民主党)
議論のための議論でなく、安保理改革実現に向けた行動を開始すべき時。G4と言われる日本・ドイツ・インド・ブラジルによる枠組みを通じ、アフリカや米国等と意思疎通して、早期進展に向け努力していく
映像ソース
参議院本会議の代表質問(2022年10月7日)登壇者の紹介