2022年10月6日に開催された衆議院本会議の代表質問にて、日本維新の会の馬場 伸幸議員と自由民主党の岸田 文雄 内閣総理大臣の国会答弁(国家安全保障、旧統一教会、拉致問題)を要約してお届けします。
議論サマリー
馬場 伸幸(日本維新の会)
政府が年末までに予定している防衛三文書の改定。これらは閣議決定によって行われ、国会の審議を経ずして決定されてしまう可能性がある。より多くの国民に理解と国防意識を深めてもらうためにも、閣議決定前に国会で改定案を示してほしい
馬場 伸幸(日本維新の会)
日本は、国家機密などを扱う職員の適格性の確認体制も、諸外国にある「スパイ防止法」も持ち得ていない。法律を制定する考えはないか?
岸田 文雄(自由民主党)
重要な課題の一つであると認識している。スパイ防止法の必要性については様々な議論がある。まずは具体的な事例の把握、検証などを行っていきたい
馬場 伸幸(日本維新の会)
総理は自民党総裁選で、2024年9月までの任期中に「憲法改正実現」を明言された。今国会では具体的にどのように改憲論議をリードしていくのか?遅くともいつまでに国会発議を実現させたいとお考えか?
岸田 文雄(自由民主党)
任期中に憲法改正を実現したいという考えはいささかの変わりもない。総理の立場で、憲法改正についての議論の進め方や内容を直接申し上げることは控えるべきだが、与野党の枠を超えて更に積極的な議論が行われることを心から期待する
馬場 伸幸(日本維新の会)
旧統一教会について。高額献金を規制したり、宗教二世を含む被害者を救済できる法整備が不可欠。被害者の救済について、具体的に現状の何をどのように変えるつもりか?
岸田 文雄(自由民主党)
9/5から9/30までを「相談集中強化期間」とし、合同電話相談窓口を設けて相談対応を行った。引き続き多数の相談が寄せられており、電話窓口は継続する。金銭トラブルが多数を占めるため、相談窓口を法テラスに新設するなど、総合的な体制を構築する
馬場 伸幸(日本維新の会)
文書通信交通滞在費、いわゆる文通費については名称変更のみが先行し、本丸の使途公開と残金返還についての協議は自民党によって一方的に中断された。旧文通費の改革に背を向ける自民党の姿勢をどう受け止めるか?なぜできないのか?
岸田 文雄(自由民主党)
議員活動の在り方に関わる重要な課題であり、引き続き使途公開等について与野党間で議論が続いていると認識している。真摯な議論を通じて合意を得て、国民の理解を得られるような全議員共通のルールを作ることが大事と考える
馬場 伸幸(日本維新の会)
北朝鮮による拉致問題は膠着状態のまま歳月だけが流れた。総理は「拉致問題は内閣の最重要課題」と強調するが、20年間一歩も進捗がない。国会答弁を切り抜けることには何の意味も価値もない。目に見える変化を起こすべきでは?
岸田 文雄(自由民主党)
ご家族がお年を重ねる中で、一刻の猶予もないという切迫感を私も共有している。2002年以来、一人の拉致被害者の帰国も実現していないことは痛恨の極み。政府として様々な働きかけを行っているが、私自身、条件をつけずに金正恩委員長と直接向き合う決意だ
映像ソース
衆議院本会議の代表質問(2022年10月6日)登壇者の紹介